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 この度、第36回日本脳腫瘍学会学術集会をお世話させていただくことになりました。この学会は1980年に日光脳腫瘍カンファレンスとして、私共の教室の初代教授であります永井政勝先生のもと、日光で第1回が行われ、それ以来、脳腫瘍の理解を深め、より良い診断と治療を求めて研鑽する場として、貴重な役割を果たしてきました。干支でいうと3廻りめに当たります今回に際し、テーマを「次世代へ:To the Next Generation」と掲げました。
 脳腫瘍の研究、診断、治療は、今、次世代へ移ろうとしています。遺伝子科学、分子生物学の知見は加速度的に進み、次世代sequencing等の技術を用いたPrecision Medicineの時代がそこまで来ていますし、過去の研究の成果として様々な治療のパラダイムが臨床の中に組み入れられてきています。このような展開を受けて多くの知見を発表し、討論する場を作りたいと思います。
 「次世代へ」に込められたもう一つの想いは、次世代の若者たちへの期待と応援です。これからの新しい脳腫瘍の研究と臨床を担っていく皆様に、より多くの情報と、情熱を伝えていくことができるような会にしたいと考えています。

 海外からは、次世代のリーダーとなる方々もお招きしました。Neurosurgeon: Dr. Daniel P. Cahill (MGH), Molecular Neuropatholigias: Dr. Mario L. Suva (MGH/Broad Instititute), Pediatric Neuro-Oncologist: Dr. Donald (Will) Parsons (Baylor/Texas Children's Hosp.), Neuro-oncologist: Dr. Joon H. Uhm (Mayo Clinic), といった顔ぶれです。それぞれの分野での先端についてお話しいただくとともに、今回はこの先生方と若手の研究者、臨床家の先生方が小グループで密に交流できる場も設けたいと思っています。

 また、学会初日には小児がん・血液学会との合同シンポジウムを企画しておりますし、二日目には特に脊髄腫瘍に関するセッションを設ける予定です。
 会場は東京からはアクセスの便利な、小田原です。数多くの先生方のご参会をお待ち申しあげております。

平成30年5月吉日
  第36回日本脳腫瘍学会学術集会
  会長 植木 敬介 
(獨協医科大学脳神経外科・腫瘍センター 教授)